2007年9月2日日曜日

思い出の品・・・

思い出の品と言って、思い出すものは無い。

「モノ」に対してあんまり興味が無いのかも知れない。
正確に言うと興味はあるが、執着はない。。。

だからあまり思い出の品が無いのかも知れない。

いや、正確に言うと、無かった。。。


8月のある日、僕が幼い頃からあった百貨店が閉店を迎えた。

幼い頃から通っていた店だっただけに
何にも出来ないが、本当に寂しく、
最後の1週間に3回通ってしまった。

祖父母が連れて行ってくれたレストラン街。
お年玉を握り締め、楽しみにしていた玩具屋。
叔父叔母と一緒に行った屋上広場。
母の買い物に付いて行った婦人服売り場。
そして、社会人になって初めて買ったスーツ売り場。

何とかその店の思い出を残したくて、
店内を回って、残せるものを探して回った。

思い出に残るものは何だろうと
必死に店内を回り、3回の訪問で
目星を付けたのは「腕時計」だ。

いつもなら気軽に買うようなモノでもないが、
僕の30年の思い出が詰まった店だっただけに、
その時計の購入を決めた。。。

思い出の品となるべく、その時計を買ったのは良いが、
①勿体無くて、使えない。
②従来の腕時計の方が使いやすい。
 ⇒デジタル表示、電波時計、太陽電池、防水のビニール製品
 ⇒に対して「思い出の品」はアナログ表示、手巻き、非防水のアルミ製品

と言うわけで、閉店して心の中は非常に寂しいが、
その時計を見て、思い出に浸るのはまだまだ先のことだと思う。
いつか、子供が生まれ、成人になったら
この時計を僕の思い出とともに渡そうかなぁ~。。。

なんて、センチメンタルに浸っているが、
そうやって時代は流れていくのだろう。
思い出の品も勿論、「思い出」を大切にしたい。
S